2013年1月1日火曜日

ウィスキーの“オフィシャルボトル”の意味とは?

ウィスキー初心者がつまづきやすいポイントのひとつが「オフィシャルボトル」という言葉の意味がわからない、ということだ。「オフィシャルボトルと、それ以外のボトラーズボトルがあるようですが、どっちを飲んだらいいですか?」という質問もある。
これについて解説する。

最初に、「オフィシャル」という言葉のせいでよくある誤解を紹介しておく。
【誤解1】オフィシャル(公式)=本物
【誤解2】それ以外=ニセモノ、格下
この理解はウィスキーを語るときにはまったく違っていて、うっかりバーで口にすると恥ずかしいので、最初に注意しておかなければならない。


世に出ているウィスキーを2つに分けるとすると下のようになる。

世界に出回っているウィスキー = オフィシャルボトル + ボトラーズボトル
世界に出回っているウィスキーにはオフィシャルのボトルと、ボトラーズのボトルがある。あなたもこの2つの内、どちらかを飲んでいるはず。

オフィシャルボトルとはそのウィスキーを作っている蒸留所がつくったボトルのことだ。ディスティラリーボトルと呼ばれる(ディスティラリー=蒸留所)。(例:ボウモア蒸留所の作ったボウモア)
ボトラーズボトル(瓶詰め業者ボトル)とは蒸留所から樽を買った後に、あれこれして、ボトリング(瓶詰め)されて世に出たボトルのことだ。ボトラーズは、その樽を寝かせたり、他の樽に詰め替えたりして、「このウィスキー、いい感じになったぜ」と思ったときに世に出している。

だから同じ銘柄のウィスキーでも、オフィシャルもあれば、ボトラーズもある。
(例:ボウモアのオフィシャル、ボウモアのボトラーズ)

「では、同じ銘柄ではどちらを飲めばよいですか?」という質問に答える。
ずばり、好みだ

上の質問を、他のもので言い換えると分かりやすい。
オフィシャルかボトラーズかは、「肉屋さんの作ったハンバーグ」か「ハンバーグ屋さんの作ったハンバーグ」か、みたいなことなのだ。例えば松阪牛を売っている肉屋さんの作ったハンバーグを、“松阪牛オフィシャルハンバーグ”と呼んで、料理屋さんの作ったハンバーグを、“松阪牛の料理屋ハンバーグ”と呼んでいるようなもの。どちらがおいしいか?と言われれば、好みであるとしか答えようがないレベルのものだ。

オフィシャル、つまりディスティラリー(蒸留所)は「俺らが一番美味い。この香り、味が、このウィスキー」と思ってるだろうし、ボトラーズも当然「ディスティラリーが出すそのままより美味しいし、この方が個性が引き立つし、面白いだろ。俺こそがこのウィスキーの魅力を教えてやるよ」と思っていることだろう。



つまり、我々がウィスキーを飲むにあたっては、オフィシャルも、ボトラーズも大歓迎なのだ。

どちらを飲めば良いかなどと心配することなく、そのウィスキーが何であるか認識して、ただ飲めばよい。何を飲んだかさえ分かっていれば、もう一度頼むときにスムーズだからだ。


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