ラベル ボトラーズ:MORRISON & MACKAY( モリソン&マッカイ) の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
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レビュー:アベラワー1994 18年 モリソン&マッカイ 狂おしいほどの麦

ABERLOUR 1994 18yo MORRISON & MACKAY Seriese:WORLD WONDERS(モリソン&マッカイのワールド・ワンダーズ アベラワー 1994 18年熟成)を飲んだ。88点。
毎回、世界の7建造物がラベルに描かれる「ワールドワンダーズ」のシリーズだが、今回のラベルは、アレクサンドリアの大灯台(Lighthouse of Alexandria)で、紀元前300年ごろ(古代エジプト)のお話。134mという高さを誇り、当時では世界でも最も高い建造物のひとつだったようだ。なんでも「攻めてくる敵の船をこの灯台の鏡で太陽の光を照射し、燃やすことができた」という伝説もあるようだ。
それが本当だったかなんてのは野暮な話だが、、さてはて、肝心の中身の香味やいかに?

アべラワー1994 18年熟成

【評価】
グラスから立上るのは、芳醇な麦麦しさと柾目の木の板がバランスし、墨汁の深み、スパッと割ったばかりの木の表面の清々しさ。
口に含めば、焦がした飴と、焦がした松の葉。花の蜜が舌を襲い、それが次には熱くジリジリと燃えながら、そのまま非常に長い余韻を楽しませる。
狂おしいほどの麦の魅力のプレゼンテーション。その香りの多面さよ。

【Kawasaki Point】
88point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄: ABERLOUR 1994 18yo(アベラワー 1994 18年熟成)
地域: Highland, ハイランド
樽: Bourbon, Oak  バーボン、オーク
ボトル:MORRISON & MACKAY, モリソン&マッカイ

アレクサンドリアの大灯台が描かれている

1994年1月2日蒸留、2012年11月6日ボトリング

すぱっと割ったばかりの木の表面の清々しさ

熱くジリジリと燃えながら、非常に長い余韻を楽しませる






レビュー:キャパドニック1992 20年 モリソン&マッカイ 幻想的で、鋭く、はかない

CAPERDONICH 1992 20yo MORRISON & MACKAY Seriese:WORLD WONDERS(モリソン&マッカイのワールド・ワンダーズ キャパドニック 1992 20年熟成)を飲んだ。89点。
このワールド・ワンダーズのシリーズは総じて樽チョイスのレベルが高い。

このボトルのラベルに描かれたWorld Wonders(世界の七建造物)は「ギザの大ピラミッド」だ。非常に精度の高い建造物で、今もってそこに込められた意図や、建設過程はナゾに包まれている・・・。しかし、今回もラベルとボトルの中身は一切関係ないと思われる。

果たして今回のボトルの中身の香味やいかに。

キャパドニック 1992 20年熟成

【評価】
グラスから立上るのは、甘い煙がアルコールと融合して、正体のつかめない魅惑のフルーツ、しかしはっきりとブドウと古い木を感じる。ほんのわずかにシナモン。木でできた小屋のとなりに咲く赤い花をつける背の低い古木。
口に含めば、予想していたフルーティさに襲われる。ペッパー、ほどよい粘度を感じ、しっとり。鋭角なスパイス、鼻から抜ける煙が後味を支えている。
ガラス作家のつくる作品のように繊細で、幻想的で、鋭く、はかない。

【Kawasaki Point】
89point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄: CAPERDONICH 1992 20yo(キャパドニック 1992 20年熟成)
地域: Highland, ハイランド
樽: Bourbon, Oak  バーボン、オーク
ボトル:MORRISON & MACKAY, モリソン&マッカイ

正体のつかめない魅惑のフルーツ

ギザの大ピラミッド

キャパドニックはもう閉鎖している蒸留所だ

ガラス作家のつくる作品のように繊細で、幻想的で、鋭く、はかない。



レビュー:ブルイックラディ 20年 モリソン&マッカイ 奇跡的なバランス

Bruichladdich 1992 20yo MORRISON & MACKAY Seriese:WORLD WONDERS(モリソン&マッカイのワールド・ワンダーズ  ブルイックラディ 20年熟成)を飲んだ。88点。

ちなみにこのボトルのラベルに描かれたWorld Wonders(世界の七建造物)は、「マウソロス霊廟」で、ペルシャの方で紀元前3百年ごろの建物(古代ローマ時代)。大理石に、豪華な彫刻、美しい建物であった・・という伝説で、今はもう遺跡でその姿を想像するほかない。
いずれにせよ、このウィスキーと、ボトルの画との関連性は・・・・よくわからないが、雰囲気がいいから良しとしよう。

ワールド・ワンダーズ ブルイックラディ20年熟成

【評価】
グラスに鼻を近づければ、甘く香るのに、なんと端正な!麦、ハチミツ、睡蓮の雫、森の中に泉があって、空が開いている。薄い水色の空に夏雲が浮かぶ。小鳥がさえずる。森の香り。森の中で出会うピート。
口に含めば、口の中を程よくけむらせながら、倒木に腰掛け、昔話を聞かせるようにゆったりと、香りが広がる。レモン、赤い木の実、ローストされたハチミツ。
奇跡的なバランスのブルイックラディ。しかし儚い夢のようでもある。

【Kawasaki Point】
88point

【基本データ】
銘柄: Bruichladdich 1992 20yo(ブルイックラディ 1992 20年熟成)
地域:Islay (アイラ)
樽: Bourbon, Oak  バーボン、オーク
ボトル:MORRISON & MACKAY, モリソン&マッカイ

1992年5月20日に仕込んで、2013年3月13に取り出した。

マウソロス霊廟の描かれた神秘的なボトル

倒木に腰掛け、
昔話を聞かせるようにゆったりと、
香りが広がる。

赤い木の実、ローストされたハチミツ

奇跡的なバランスのブルイックラディ。
しかし儚い夢のようでもある




レビュー:ボウモア1996 16年 モリソン&マッカイ 美しい世界観

Bowmore 1996 16yo MORRISON & MACKAY Seriese:WORLD WONDERS(モリソン&マッカイのワールド・ワンダーズ  ボウモア1996 16年熟成)を飲んだ。89点。

アルテミス神殿のラベル モリソン&マッカイの
ボウモア1996 16年熟成

ワールド・ワンダーズというシリーズは、「世界の7建造物」ということで、ラベルが古代ギリシャや古代ローマの建物になっている。このボウモアは、「TEMPLE OF DIANA AT EPHESUS」(エペソスのディアナ神殿)と書いてあり、一般的には「アルテミス神殿」と呼ばれている建造物だ。(古代ローマでの女神ディアナ=古代ギリシャでの女神アルテミス) ディアナは狩りや出産の女神で、今では分からないが、神殿はかなり壮麗なつくりだったようだ。

・・・などという歴史ロマンと、このボトルの中身のウィスキーがどう関係するかは、よく分からない。ウィスキーのラベルって、そういうことがよくある。

さてはて、その香味は?


【評価】
グラスから立ち上るのは、ピーチ、フレッシュなハニー、乾燥した木の枝、春の陽炎。繊細で、切ない。
口に含めば、丘の上から穏やかな大海の地平を見つめる開放感。木、桃、潮の見事なバランス。
美しい世界観をもったウィスキー。

【Kawasaki Point】
89point

【基本データ】
銘柄: Bowmore 1996 16yo(ボウモア1996 16年熟成)
地域:Islay (アイラ)
樽: Bourbon, Oak  バーボン、オーク
ボトル:MORRISON & MACKAY, モリソン&マッカイ



ピーチ、フレッシュなハニー、乾燥した木の枝

木、桃、潮の見事なバランス

美しい世界観をもったウィスキー


ラベルとなっているディアナ(アルテミス)神殿のあったとされる場所はこちら。ギリシャの向かい側、今のトルコの西側だ。

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