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レビュー:カリラ 2010 6yo Douglas Laing's 刺すような煙!

Douglas Laing's Provenance Caol ila 2010 6yo(ダグラスレインのプロヴェナンス シリーズ カリラ 2010年蒸留 6年熟成)を飲んだ。89点。

カリラはスコットランド本島の西、アイラ島にある蒸留所のひとつだ。このボトルは、毎年5月に開かれるアイラフェスティバル(音楽とモルトの祭典!)向けにリリースされた1本だ。
どのような香味だろうか。

ダグラスレイン カリラ 1990 6yo

【評価】
グラスから立ち上るのは、刺すような煙!煙!だが、味わいたくなる。クレイジーな柑橘。
口に含めば、意外とあっさり入ってくる。スローモーションで展開していく煙。
ああ、すごい。

【Kawasaki Point】
89point

【基本データ】
銘柄:Caol ila 2010 6yo(カリラ 2010年蒸留 6年熟成)
地域:Islay, アイラ島
樽: Bourbon (バーボン樽)
ボトル:Douglas Laing's ダグラスレイン

フェスティバルっぽいデザイン・・・?

4月にボトリング、5月にリリース

クレイジーな柑橘

スローモーションで展開していく煙
フェス向けの個性あるボトルだった



レビュー:アードベッグ パーペチューム さわやかなようで・・・

ARDBEG PERPETUUM(アードベッグ パーペチューム)を飲んだ。87点。
1815年創業のアードベッグは今年で200周年だそうだ。「パーペチューム」はラテン語で「永久」。200周年の節目に永い時に思いを馳せる・・・と言うのは蒸溜所側の意図だが、これまでのアードベッグのライトなネーミング(ダジャレのアードボッグとか、W杯に乗っかったオーリヴェルデとか)に比べてやや力が入った大げさなものに感じる。
さて、どんな香味なのだろうか。

アードベッグ パーペチューム

【評価】
グラスから立ち上る香りは、透き通る草をなぜた大量の風。若草であり、穏やかな海のきらめきであり、老木の静かなたたずまいである。さわやかなようで、ライトではない。
口に含む。若木の香りが輪廻を描いて、老木までの想像をさせる。フレッシュだが、落ち着きがある。若さ、情熱、落ち着き、熟練、それらが同居している。
熱いウィスキー。

【Kawasaki Point】
87point

【基本データ】
銘柄:ARDBEG PERPETUUM(アードベッグ パーペチューム)
地域:Islay, アイラ島
樽:Oak, Bourbon, オーク、バーボン
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

1815-2015


ISLAY SINGLE MALT アイラ島のシングル・モルト

若草であり、穏やかな海のきらめきであり

200周年に永遠への願いを込めたのだろうか

若さ、情熱、落ち着き、熟練

熱いウィスキー。



イギリスはスコットランド西側に、淡路島程の大きさの島「アイラ島」がある。
アードベッグ蒸溜所はこの島にあり、この島で作られ、我々のBARまで運ばれてくる。




レビュー:ラフロイグ 1999 14yo A.D Rattray 長い夜を・・・

Laphroaig 1999 14yo Cask CollectionA.D Rattray(ラフロイグ1999 14年熟成 デュワ・ラトレー社のカスクコレクションシリーズ)を飲んだ。89点。
小ぶりのグラスに注がれたラフロイグは、どのような香味で愉しませてくれるだろうか。

ラフロイグ1999年蒸留 14年熟成 デュワ・ラトレー

【評価】
グラスに鼻を近づければ、甘みの中の豊潤な煙。やわらかく鋭い。木苺。流木。波の音。
グラスを傾けそっと口に含む。舌の先が熱くあまくとろける。構造的な甘みの上にやわらかくふかふかのクッションが敷かれている。
長い夜を静かに明かす際にはこのウィスキーをお供にしたい。

【Kawasaki Point】
89point

【基本データ】
銘柄:Laphroaig 1999 14yo(ラフロイグ1999 14年熟成)
地域:Islay, アイラ島
樽:Oak, Bourbon, オーク、バーボン
ボトル:A.D Rattray, デュワ・ラトレー社

やわらかく鋭い。

Cask Collectionのシリーズは、カスクストレングス=樽出しそのまま、である。

14年の夢を見てきたラフロイグ

1999年蒸留 2013年ボトリング

長い夜を静かに明かす際には・・・










レビュー:アードベッグ10年 釣り竿の先を・・・

Ardbeg TEN(アードベッグ 10年)を飲んだ。87点。
アードベッグは、ウィスキーの聖地とも言われるアイラ島にある8つの蒸溜所の内のひとつだ。(アイラ島はスコットランド本島の西にある、淡路島程度の大きさの島)
さて、このボトルの香味はどのようなものだろうか?

アードベッグ10年熟成

【評価】
グラスを傾け鼻を近づければ、風に吹かれて少し飛んだ灰、備長炭。イチゴ、オレンジの葉、海岸の波に濡れた砂。こってりとした青い空。
口に含めば、釣り船に乗って波に揺られる。細い糸を垂らして、釣竿の先を眺める。兆しはあるだろうか。小さなまな板でリンゴを切って、皮つきでかじる。
小さな島のある日の午後。

【Kawasaki Point】
87point

【基本データ】
銘柄:Ardbeg TEN(アードベッグ 10年)
地域:Islay, アイラ島
樽:oak, オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル


アードベッグの「A」のロゴ。渦巻き文様はケルト文化由来かな?


このデザインのパターンにも伝統を感じる

釣り船に乗って波に揺られる

小さなまな板でリンゴを切って、皮つきでかじる



アードベッグ蒸溜所はスコットランド本島の西に位置する。アードベッグとは、ゲール語で「小さな岬」。もし地図を拡大すれば海岸線まで確かめられる。






レビュー:ラフロイグ アンカンモア 文庫本をお供に・・・

Laphroaig An Cuan Mor(ラフロイグ アンカンモア)を飲んだ。79点。
ボトルに“Travel Retail Exclusive”(=免税店限定)とある通り、バーではなかなかお目にかからないラフロイグだ。
さて、香味はいかに。

ラフロイグ アンカンモア

【評価】
グラスから立ち上るアロマを吸い込む。草原の海をなぜた風が顔に吹きつく。イチゴのコンポートを隠した松明の炎。ビターな生チョコ。安心する。
口に含む。初夏の晴れた日の浅瀬。水しぶきが飛んで、太陽に輝き、すこししょっぱい。
旅先のホテルで飲むなら、文庫本をお供に。

【Kawasaki Point】
79point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:Laphroaig An Cuan Mor(ラフロイグ アンカンモア)
地域:Islay, アイラ島
樽:Oak, オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル


ラフロイグのボトルキャップ ポットスチルが描かれている

LAPHROAIGのロゴは味がある。HとRのバランスが秀逸。

TRAVEL RETAIL EXCLUSIVE=免税店以外では売ってません

初夏の晴れた日の浅瀬。

旅先のホテルで飲むなら、文庫本をお供に。



Laphroaigはゲール語で「広い湾のそばの美しい窪地」という意味で、An Cuan Morは「大いなる海」という意味だそうだ。




レビュー:ボウモア2000 13年 ハートブラザーズ ガラス細工の・・・

BOWMORE 2000 13yo Heart Brothers(ボウモア 2000 13年熟成 ハートブラザーズ for 信濃屋)を飲んだ。83点。
このボトルのアロマやいかに。

ボウモア 2000年蒸留 13年熟成

【評価】
グラスに充満する香りを吸い込めば、イタリアンパセリごしのイチゴ。燃え尽きた炭。ナイフを入れたマンゴー。
目を瞑って口に流し込めば、温かく柔らかい、だがすっきりとまとまったガラス細工のよう。そのつるんとした表面に水が流れていく。だが灼熱の後味。
フレンドリーだが決して近寄り過ぎない、凛とした輝きを持つウィスキー。

【Kawasaki Point】
83point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄: BOWMORE 2000 13yo (ボウモア 2000 13年熟成)
地域:Islay (アイラ)
樽: Bourbon, Oak  バーボン、オーク
ボトル:Heart Brothers for Shinanoya ハートブラザーズ for 信濃屋

ボトラーはハートブラザーズ

信濃屋は日本の酒屋

灼熱の後味








レビュー:アードベッグ オーリヴェルデ 焼きとうもろこしの・・・

Ardbeg  AURIVERDES(アードベッグ オーリヴェルデ)を飲んだ。78点。
2014年のワールドカップイヤーに発売されたボトル。オーリは「黄金」で、ヴェルデが「緑」。W杯開催国のブラジルのナショナルカラーに乗っかったネーミングだ。
企画ボトルが多く、毎回シングル・モルトの新たな可能性を広げ続けるアードベッグだが、このボトルの香味はどうだろうか?

アードベッグ オーリヴェルデ

【評価】
グラスに鼻を近づければ、蒸しパプリカの甘さ、焼きとうもろこしの甘み、本をゆっくり読むスピードで分解していく香り。
口に含んでみる。1人用のくつろげるソファに座って、フルーツ盛りを眺めている。マイルドな葉巻の香りが近くから漂う。
50年代のアメリカンポップスのレコードがかかる。

【Kawasaki Point】
78point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:Ardbeg  AURIVERDES(アードベッグ オーリヴェルデ)
地域:Islay, アイラ島
樽:oak, オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

渦(うず)模様のロゴ

ボトルにデザインされたアードベッグ

AURIが金色、VERDESが緑でデザインされている

本をゆっくり読むスピードで分解していく香り

マイルドな葉巻の香りが近くから漂う

50年代のアメリカンポップスのレコードがかかる



アードベッグ蒸溜所は「アイラ島」という小さな島に存在する。イギリスのスコットランドの西。
地図を拡大したり縮小したりして確かめてみて。






レビュー:ラフロイグ1998 8年 Whisky Fair 灰にレモン果汁が・・・

Laphroaig 1998 8yo Limburg Whisky Fair Artist Edition(ラフロイグ 1998 8年熟成 リンブルグウィスキーフェア アーティストエディション)を飲んだ。86点。
リンブルグ・ウィスキー・フェアといえば、ドイツの都市リンブルグで毎春に開催されるウィスキー好きの祭典で、さまざまなボトラーがウィスキーを持ち寄って展示&試飲&販売するという、いかにも愉しそうなお祭りだ。
このボトルはそのお祭りからリリースされた一本。

リンブルグ・ウィスキー・フェアからの一本

【評価】
グラスを傾け鼻を近づければ、灰のかかったレモン。熟した果肉が温められ、あたりに香りを放つ。灰の上にパラパラと塩をまいて。どこかお菓子のような柔らかさ。
口に含めば、灰にレモン果汁が染み込んで行くスピードで、口中に柔らかく激しい煙が広がる。イチゴのコンポート。
落ち着きのある情熱を秘めた一杯。

【Kawasaki Point】
86point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:Laphroaig 1998 8yo(ラフロイグ 1998 8年熟成)
地域:Islay, アイラ
樽:Oak,  Bourbon, オーク、バーボン
ボトル:Limburg Whisky Fair Artist Edition(リンブルグウィスキーフェア アーティストエディション)

Artist Edition Laphroaig 1998 8 years old

熟した果肉が温められ、あたりに香りを放つ

口中に柔らかく激しい煙が広がる


リンブルグはだいたいこのあたり。







レビュー:ボウモア スプリングタイド 甘くしびれを・・・

BOWMORE SPRINGTIDE(ボウモア スプリングタイド)を飲んだ。86点。
このスプリングタイドのように、タイトルの後に熟成年数の表記が続かないシングルモルトウィスキーが増えている。シングルモルトウィスキーは「タイトル n年熟成」といったように熟成年数を示すものが今でも大半なのだが、世界的な原酒不足で“年数くくり”では供給が難しくなってきたことや、そもそも熟成年数=香味の価値とは限らないことから、ブレンデッドウィスキーのように、「タイトルのみ」表記が増えている。
(参考:シングルモルトと、ブレンデッドウィスキーの違いとは?

これは良いことだろう。熟成年数が少ない原酒のみが持ちえる良さと、多い原酒のみが持ちえる良さを幅広く選択することにつながるからだ。画家が絵を描くときに、手元の絵具をぜんぶ好きなように使えるように、ウィスキーのブレンダーも原酒を自由に使える。年数という縛りから解放された新たなシングルモルトウィスキーが生まれることを期待できる。

さて、少々細かい話をしてしまったが、このボウモアの香味はどうだろうか?

ボウモア スプリングタイド

【評価】
グラスから立ち上るのは、初夏の土の香り。甘くしびれをもたらす危険な香り。和紙を幾重にもかさねた上の雛菓子。
口に含む。新聞紙を燃やした後のような情熱的な灰っぽさ。甘いスイカ。スッキリとしている。夏の夜の海岸の涼しさ。
そのまま顔を上げて、星座を探す旅に出る。夏の一夜を切り取ったウィスキー。

【Kawasaki Point】
86point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:BOWMORE SPRINGTIDE(ボウモア スプリングタイド)
地域:Islay, アイラ
樽:Oak,  Oloroso Sherry, オーク、オロロソシェリー
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

初夏の土の香り。甘くしびれをもたらす危険な香り。

説明によれば、
太陽と月と地球が整列した大潮(スプリングタイド)のときに
蒸留した原酒を使用しているようだ。

ボトルキャップにはウィスキー好きが愛してやまないアイラ島が描かれている

ボウモア蒸溜所から「スプリングタイド」というタイトルで
リリースされた年数表記のないボトル

情熱的な灰っぽさ。甘いスイカ



ボウモア蒸溜所のウィスキーから海の香がするのはなぜか?それは、蒸溜所が海辺だから。