レビュー:余市12年 ピーティ&ソルティ 煙の中のシャケトバ・・・

余市12年熟成ピーティ&ソルティ(Yoichi 12yo Peaty & Salty)を飲んだ。56点。
このボトルは、余市蒸溜所限定で販売されているものだ。
その、香味やいかに。

余市12年熟成 ピーティ&ソルティ

【評価】
グラスから立ち上る香りは、煙の中のシャケトバ。
口に含めば、う〜ん、シャケトバを噛み締める。飲んだ後に口から煙が出てないだろうか。
お土産的ウィスキー。記念にどうぞ。

【Kawasaki Point】
56point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:余市12年熟成ピーティ&ソルティ(Yoichi 12yo Peaty & Salty)
地域:Japan, 日本
樽:Oak, オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル


煙の中のシャケトバ

お土産的ウィスキー。度数は高めの55度。


余市蒸溜所の場所はこちら。





レビュー:余市10年 味わうことを意識せず・・・

余市10年熟成(Yoichi 10yo)を飲んだ。86点。
言わずと知れたジャパニーズウィスキーの父、竹鶴政孝の生み出したウィスキー蒸溜所、「余市蒸溜所」から届けられた一本。(尚、12年15年20年はこちら)
さて、その香味やいかに。

余市10年熟成

【評価】
グラスに鼻を近づければ、力強い麦と陶酔感が込み上げてくる。レンガを手に持って、思いっきりレンガにぶつけて砕けた瞬間の激しさを閉じ込めたような。攻撃的な木のスパイス。
口に含めば、先ほどの印象と裏腹に、ややまったりとしている。しかし重厚で激しいアフターテイスト。塩っぽさの苦味。
味わうことを意識せず荒っぽく飲んでも、そのよさに気がつけるだろう。

【Kawasaki Point】
86point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:余市10年熟成(Yoichi 10yo)
地域:Japan, 日本
樽:Oak, オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル


YOICHI 10 years old

味わうことを意識せず荒っぽく飲んでも、そのよさに気がつけるだろう



余市蒸溜所の位置を地図で確かめてみて。




レビュー:宮城峡15年 花束の爆弾・・・

宮城峡15年(Miyagikyo 15yo)を飲んだ。87点。
10年、そして12年につづきレビュー。現行では宮城峡のオフィシャルはこの15年が一番長い熟成だ。最低でも15年以上の熟成の樽から原酒を選び、このシングルモルトがつくられている。
さて、その香味やいかに。

宮城峡15年熟成

【評価】
グラスに鼻を近づければ、花束のブーケ(芳香)がこちらに向かってストレートに飛んでくるような衝撃。煙のようなシブさ。タキシードのシルクの艶やかさ。
口に含めば、まとまりのある充実感。麦と花がぎっしり詰まっている。ほのかにけむる満足。
質実な真の強さと、花束の爆弾。

【Kawasaki Point】
87point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:宮城峡15年(Miyagikyo 15yo)
地域:Japan, 日本
樽:Oak, オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

日本を代表するウィスキーの割に知名度は低い

煙のようなシブさ

ラベルのデザインも熟成感を演出

質実な真の強さと、花束の爆弾


地図をズームアップして仙台市にある宮城峡蒸溜所の場所を確かめてみて。




レビュー:宮城峡12年 夏の日に、トンネルに入った・・・

宮城峡12年(Miyagikyo 12yo)を飲んだ。85点。
杜の都・仙台の蒸溜所から届けられるこの銘柄は、評価の割に知られていない。10年に引き続き、12年をレビュー。その香味はいかに。

宮城峡12年熟成

【評価】
グラスに鼻を近づけそっと息を吸込めば、穏やかな表情をした人が、ペンキで花の絵を描いている。少しシンナーの香り。色とりどりの花を、コンクリートの壁に。ベリーをつまみながら。
グラスを傾け口に含めば、夏の木陰で休む画家。腕をまくって、額の汗をぬぐう。時折吹く風が涼しい。灼けたアスファルト。
夏の日に、トンネルに入ったときの体で感じるひんやり感。夏の葉。

【Kawasaki Point】
85point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:宮城峡12年(Miyagikyo 12yo)
地域:Japan, 日本
樽:Oak, オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

堂々としているがどこか素朴な味わいの「宮城峡」の書


夏の木陰で休む画家。腕をまくって、額の汗をぬぐう。



レビュー:宮城峡10年 花束を抱えた誰か・・・

宮城峡10年(Miyagikyo 10yo)を飲んだ。85点。
宮城峡(みやぎきょう)は日本を代表するシングルモルト・ウィスキーのひとつと言われるが、山崎や白州、そして余市などと比較するとあまり知られていない。ブレンデッド・モルトの「竹鶴」という銘柄があるが、これは余市と宮城峡のブレンドである。宮城峡は知らなくても竹鶴は知っている、という人なら多いかもしれない。
(参考:シングルモルトと、ブレンデッドウィスキーの違いとは?

さて、その香味やいかに。

宮城峡10年

【評価】
グラスから立ち上る香りは、ぬっとりとした麦の香りの奥に、花束を抱えた誰かがいるように感じられる。顔は見えないが花をこちらに向けてくれている。情熱を秘めているのに甘く華やか。
グラスを傾け口に含めば、軽くてしっとり。だが長い余韻が爽やかで、幅広く、力強く続く。
それはまるで夏のようであり冬のようであり、春のようであり秋のようである。さまざまな表情を持った秀逸な一杯。

【Kawasaki Point】
85point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:宮城峡10年(Miyagikyo 10yo)
地域:Japan, 日本
樽:Oak, オーク
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル

シングルモルト・ウィスキー

「宮城峡」の書

花束を抱えた誰かがいるように感じられる


杜の都、仙台市に位置する「宮城峡蒸溜所」の場所を地図で確かめてほしい。





レビュー:グレンモーレンジ コンパンタ 赤紫色の世界

Glenmorangie COMPANTA(グレンモーレンジ コンパンタ)を飲んだ。87点。
このウィスキーは、グレンモーレンジが意味深な名前をつけてリリースするシリーズの第5弾だ(過去にはエランタなどがある)。コンパンタとはゲール語で「友情」だそうだ。蒸溜所の責任者であるビル・ラムズデン博士が「理想の樽」を追い求める旅で出会った人との友情が、このウィスキーの誕生にかかわっているという。

さて、その香味やいかに。

グレンモーレンジ コンパンタ


【評価】
グラスから立ち上る香りは、うっとりする花の蜜。白と赤紫の混じった花びらが群生している。小さな舟でゆっくり進む水の上。華やかなのにヘビーな重低音も感じる。
口に含めば、驚くほど穏やか。ベリーの甘み。シルクのテクスチュア。赤紫色の世界に誘惑され、引き込まれるが、爽やかさすら感じる。後に、心地の良いヘビーさが続く。喉の奥で感じるスパイス。
奥行きのある空間の広がりを感じる一杯。

【Kawasaki Point】
87point
※この点数の意味は?

【基本データ】
銘柄:Glenmorangie COMPANTA(グレンモーレンジ コンパンタ)
地域:Highland, ハイランド
樽:American Oak, Clos de Tart,  Côtes du Rhône アメリカンオーク、クロ・ドゥ・タール、コート・デュ・ローヌ
ボトル:Distillery Bottle, オフィシャルボトル



モーレンジのロゴ

コンパンタ プライベートエディションの第5弾

ベリーの甘み。シルクのテクスチュア。

奥行きのある空間の広がりを感じる一杯